<6月16日の報告>
2日間の調査による要点整理
斜面災害:荒砥沢ダム上流の地すべりを除いて,川沿いの表層崩壊と落石が多い.斜面災害の分布は余震域とほぼ一致する.余震域外はもともとの崖の一部の不安定部分が落下したものと推定できる.
住宅被害:余震域の中で,斜面災害が多く発生している地域においても,住宅被害は外見上軽微である.瓦屋根のぐしの落下被害程度.礎石建ち・築50年以上のものでも外見上の被害がほとんどみられない.4000ガル以上を記録した観測点付近でも,住宅被害は軽微であった.屋根がトタン葺きで軽量であることも幸いしているが(萱葺屋根からトタン葺き等に変更したもの),構造的に古いもの(能登半島地震や中越沖地震では倒壊していたタイプ)でも外見上の被害が軽微である.これまでの地震被災に比べて,建物が構造的に強かったわけではなく,地盤の効果や地震動の周期の特異性が大きいと考えられる.
地盤災害:液状化や道路盛土の変形は少なかった.栗原市鶯沢工業高校で盛土の崩壊は,今回の地震災害の中では規模が大きい.学校は大きくは3段のひな壇造成で,グラウンド,校舎,実習棟がありそれぞれの段で亀裂が認められる.亀裂斜面下に住家がある.